HSPとは

HSPとは環境感受性が高い人を表す言葉です。

環境感受性とは"環境から影響をどれだけ受けとるか"という特性のことで
簡単に言えば「良い影響も悪い影響も人一倍受け取ってしまう」という特徴を持つ人のことです。

良い影響も悪い影響もというところがポイントで

良い環境にいれば良い影響を受け「生きやすく」
悪い環境にいれば悪い影響を受け「生きづらく」なります。

HSPは

「生きづらい」
「疲れやすい」
「自己否定しがち」
「電話が苦手」

というイメージが強いですが
これはHSPの特徴を表す言葉としては正確ではありません

なぜなら先ほども述べたようにHSP全員が「生きづらい」わけでも「疲れやすい」わけでも「自己否定しがち」だったり「電話が苦手」であるわけでもなく
生きやすい人、HSPの特性を活かし活躍する人、のびのびと楽しく生きる人もいるからです。

HSPは環境次第で生きやすくも生きづらくもなる

環境感受性が高いという特性は、「繊細」「内向的」「神経質」といった
マイナスな側面にばかり注目されてきました。
でも実はこの特性は環境次第で良い方向にも働く

これがわかったことがHSPという概念がもたらした"1番の功績"なのだと言えます。

HSPは生きづらいというイメージが強く広がっていますが

良い環境で生きやすさを実感しながら生きるHSPもたくさん存在しているのです。

自分がHSPかどうか知る術はあるのか

先に結論を言ってしまうと、ありません。

「いやいや、ネットに診断テストあるよ。それでわかるよ。」

と思った方はHSPについて少し誤解があるかもしれません。

それらのテストは研究につかわれているものではなく、製作者のオリジナルのもの。

HSPってこうだよね、と製作者の判断で作られた診断です。

そもそも研究で使われているテストも、確実に「HSPかどうか」を判断することはできません。

あくまでもHSPの気質がどれくらいあるか、という可能性を示すための意味合いが強く

断定するものではないのです。

HSPだと自認することの注意点

HSPだと自認することは間違っているわけでも否定したいわけでもないのですが注意が必要です。

・HSPと似た症状の精神疾患が隠れてしまい必要な医療を受けられない人がいること
・HSPビジネスが横行する事態となっていること

HSPの「環境処理感受性が高いこと」でおこる特徴と ADHD、パニック障害、不安障害などの特徴が一部重なる部分があり ADHD、不安障害などの人が "自分はHSPなんだ"と考え 病院に行かなくなる。
結果、薬物療法やカウンセリングを受けることで改善されるかもしれない未来が閉ざされてしまう
(そういう人もいる、というだけで HSPが病気だと言いたいわけではありません。)

HSPビジネスも たとえば精神科クリニックで脳波を検査してHSPか診断する。TMSという脳に刺激を与え治療する。 といった医学的根拠もなく、高額な医療費が発生するといったものが出てきているそうです。

僕個人としては、HSPの情報発信にはより慎重になるべきであるし、HSPだと自認する人は"信頼できる情報"を正しく見分けられるための知識が必要だと考えています。

そしてHSPかどうかをはっきりさせるより
HSPの気質、傾向があるのであれば、「じゃあどんな考え方を身につけ、どう行動し、どんな環境なら生きやすくなるか」に目を向けることが何よりも大事なことであると考えています。